Netflix ルーマニア製作作品をみよう!

近年、ストリーミングサイトのNetflix は色々な国で映画やドラマの制作を世界的に進めていますね。日本でもNetflixオリジナル作品が大きな話題になることも増え、ヨーロッパの国々でもスペインなどが面白い作品を生み出していることで注目を集めています。ルーマニアもここに参戦!ルーマニアを舞台にしたオリジナル作品が誕生し、ルーマニアの映画・ドラマに触れるチャンスが広がっています。ルーマニアの社会や文化を感じられる内容が多く、旅行好きやヨーロッパ文化に関心のある人にもおすすめです。ここでは、Netflixで視聴できる代表的なルーマニア製作作品を紹介します。

あらすじ:ルーマニアを舞台にしたアクションスリラー。主人公の Cami(カミ/Camelia Şerbu :Ana Ularu)は、ITスペシャリストであり、一人息子の母親です。彼女のフィアンセで刑事のLuca(ルカ/Luca Voinea:Conrad Mericoffer)は、彼女にプロポーズしますが、同じく刑事であった父親が殉職した過去をもつカミは一歩踏み出せずにいます。ある夜、刑事のルカが事件に巻き込まれ、ギャングの手で命を落とすことに。事件発生時にルカとテレビ電話をしていたカミは、一部始終を目撃してしまい、命を狙われる状況に巻き込まれていきます。

全6回のドラマシリーズ。一本が50分近くあるので、ボリューム満点です。クールなカメラワーク、俳優たちの息を呑む演技、スリリングな展開で、一気見してしまう人も多いのではないでしょうか?

制作はルーマニアのプロダクション「Mobra Films」。カンヌでパルムドールを受賞の「4 Months, 3 Weeks and 2 Days」を制作したプロダクションで、同映画の監督も務めた Cristian Mungiu(クリスティアン・ムンジウ)が設立にも携わっています。ルーマニア国内でさまざまなメディア作品を制作しており、信頼と実績のあるプロダクションです。

ドラマの監督は、3人の共同制作のスタイル。芸術性と国際性のバランスが評価されており、若手監督の中でも注目株、アンカ・ミルナ・ラザレスク(Anca Miruna Lăzărescu)、Gopo賞など国内最高レベルの映画賞を複数受賞し、「才能ある中堅」監督として確固たる地位を確立しているダニエル・サンドゥ(Daniel Sandu)、広告界では名の通った存在で、映像表現やシリーズ制作でも期待が集まるオクタヴ・ジョージ(Octav Gheorghe)。それぞれが得意な分野を抽出して、映像監督が行われているようです。

<俳優陣>

主役を務めるのは、アメリカやイギリスを含め、有名な作品にも多数出演し、ルーマニアを代表する国際派俳優として知られるAna Ularu。なんと彼女、ルーマニア語はもちろん、ドイツ語、フランス語、スペイン語、英語も操れのだそう。主人公・カミは、「普通のシングルマザー」が「ギャング犯罪に巻き込まれる」という難しい役どころ。極限の状況をサバイブするため、カミが内面から変化していく心理的葛藤も見どころと言えるでしょう。彼女自身も「これまでに演じたことのないタイプの役」であるとインタビューで述べており、新境地を切り開いた作品になったのかもしれません。

犯罪組織の親玉、Nicolae Tănaseを演じた、Florin Piersic Jr. 。顔面、もとい立ち姿から悪い感じが滲み出ています。悪役として相当強烈。ルーマニアでは名の知られた俳優で、演技力も認知されている存在なのだそう。ドラマの中ではいわゆる、ルーマニアのスラング、人前で口にすることが憚れるような言葉で、周りの人々を罵る様子は演技とは思えないほど。彼が演じる社会の裏側の権力者・犯罪組織のリーダーという役どころは、ドラマに重みと「敵としての強大な存在感」を与えています。中盤に日本刀を手にするシーンもありますよ。キャラクターの陰影、冷酷さ、また組織の中での影響力などが視聴者に強い印象を残すでしょう。

刑事・ルカへ情報提供を行い、暗躍するギャングメンバーの一人、Romanを演じるCezar Grumăzescu。窮地に立たされたカミをサポートする重要な役どころです。単なるスニッチ野郎ではない、秘密や過去を背負っているローマン。ストーリーの中でダークヒーロー的な面や、たびたび窮地に陥ったカミを助け出す、という救済者としてだけでなく、ローマン自身が非常に強い内面的な葛藤を抱えた人物であることが浮き彫りになります。

同じく、Netflixの人気シリーズ『Wednesday』(2022ー)では、 フェンシング教師「ヴィラド・ストーリー(Vlad the Fencer)」役 で出演しています。

ギャング一家、Tănaseの双子の娘、ティリとクリシ ―(Tili & Crisi)を演じたのは、若手俳優のIrina Artenii。ドラマ内でも特に注目すべきキャラクターで、それぞれ性格が全く異なる双子の姉妹を一人で演じています。彼女自身、「2つのほぼ真逆なキャラクターという点で、自分にとって挑戦だった」とインタビューで語ったほど。確かに、ティリの残虐さとキレッキレのアクションシーン、クリシーのバカっぽいあざとさは、キャストクレジットを見るまで一人で演じているとは思えませんでした。

そして彼女のInstagramを見てさらに驚き!SUBTERANの役どころとは全く言葉るヘルシービューティーな写真の数々。女性は本当にメイクとファッションで変わるということを大いに感じさせられます。

SUBTERAN出演後、海外からも注目が高まっている彼女。次回作も楽しみですね。


こちらは、最新作ではありませんが、Netflixで視聴可能なルーマニアの映画です。コメディタッチのロードムービー風の作品。ステレオタイプなルーマニア人を面白おかしく描いています。

あらすじ:ルーマニアの地方の演劇一座(トゥルパ・デ・テアトル)は、ルーマニア領事館の招待を受け、ニューヨークで演劇を行う機会を得ます。一座は、神経質な劇場ディレクター、男女ともに個性豊かな俳優たち、俳優夫婦の子どもとぬいぐるみのテディベアも加わったメンバーです。ひょんなきっかけからニューヨークのレストランでパフォーマンスを披露した俳優たちは、アメリカに住むルーマニア人コミュニティ向けにツアーを約束するローカルなプロモーター/エージェントと関わるようになります。ところがこのツアーは計画通りには行かず、言語の壁、文化の違い、予期しない出来事などが次々に起こり、ハプニング満載の旅となるのです。


以上、2025年にリリースされたばかりのドラマ、最新ではないものの気軽に見れるコメディ映画、どちらもルーマニアらしさ溢れる作品です! ルーマニア制作の映画に触れる機会はまだまだ多いとは言えませんが、映像化された作品にはたくさんのルーマニアらしさが詰め込まれています。もし見られた方はぜひ感想を共有してくださいね。

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